こんにちは。『ぽかぽか まわり道』を運営しているぺろみ (＠pokapoka_peromi) です。
皆さんが栃木の名物と聞いて思い浮かべるものは何ですか？
いちご。餃子。かんぴょう。レモン牛乳。
どれも美味しいのもばかりですが、忘れてほしくないのが『佐野ラーメン』です。
あっさりとしながらも、強い旨味を感じる佐野ラーメンは、毎日でも食べたくなる美味しさ。
本日はそんな美味しい佐野ラーメンがいただける【青竹手打ち拉麺 あさみ】のご紹介を、小さな物語を添えてお届けします。
最後までお付き合いいただけると嬉しいです。
エッセイ
子供のころ、家族での外食の鉄板はというと、いつもラーメンだった。
私が生まれた街は栃木県栃木市。おとなりが佐野市ということもあり、地元でラーメンと言ったら佐野ラーメンが当たり前だった。
佐野ラーメンの、あの青竹手打ちの独特のツルツルとしたコシがあるのど越しのよい麺。
かと思えばペラペラの頼りない紐のような、食感のない麺も入っている。
手打ちだからこその不揃い感。ひとつの丼の中に様々な個性がひしめき合っている。
毎日食べても飽きることがない。
私はそんなラーメンが大好きだった。
私があの街を出てから、10年の時が経った。
東京に来てから幾度となくラーメンを食べてきたが、どうしてもこれと言った一杯に出会うことができていない。
私が求めているのは、にんにくがたっぷり入った味の濃いものでも、試行錯誤を繰り返した目に優しいものでも、野菜の富士山がそびえ立つ、アブラカタブラと呪文を唱えるラーメンでもない。
あの青竹で打たれた、不揃い感がどうしようもなく愛おしい個性に溢れたラーメンが食べたくてたまらなかった。
「次に帰省した時は、必ず佐野ラーメンを食べよう。」
その願いがようやく叶い、家族で佐野ラーメンを食べに行くことができた。
家族でラーメンを食べるなんて、いったい いつぶりなのだろう。
久しぶりの佐野ラーメンは、私を童心に返してくれた。
不揃いのツルツルした麺に、澄み切っているのにパンチのあるスープ。脂の甘味が感じられるとろとろのチャーシュー。色鮮やかなナルトと歯ごたえのあるメンマ。
そうそう、これこれ。ずっとこれが食べたかったの。
時が経つのはあっという間で、私が再びこの光景を手に入れるまでに祖父は天国に行ってしまったし、祖母は歩くことすらままならなくなってしまった。
ひどく長く時間がかかってあの頃とは変わってしまったことばかりだけれど、再びこの光景を、この味を、自分のものに出来たことが幸せでたまらない。
祖母は私の目の前であの頃と同じように、お酢と辣油を入れてラーメンをすすっていた。
時が経ってもいつでも変わらないものは、もしかしたら沢山あるのかもしれない。
それに気付いていないだけで…。
ふるさとの温かさ、大好きなふるさとの味。
全部持ち帰って、また東京で頑張って生きていこう。
〔青竹手打ち拉麺 あさみ〕アクセス・外観
〔青竹手打ち拉麺 あさみ〕は佐野ラーメンの大人気店『共栄ラーメン』にて修業を積んだ店主さんが栃木市内に2020年にオープンしたお店。
どうやらこちらでは、共栄ラーメンの娘さんご夫婦がラーメンを振舞っているとのこと。
共栄ラーメンはいつも行列の絶えない人気店で、栃木県出身の私がイチオシする佐野ラーメンのお店です。
「佐野観光でどこのラーメン食べに行けばいい？」と聞かれたら毎度、共栄ラーメンをオススメしてきました。
だからこそ、このお店のラーメンを口にするのをずっと楽しみにしていました！
〔青竹手打ち拉麺 あさみ〕の最寄り駅は、栃木県の栃木駅です。
駅から車で5分。徒歩ではおよそ15分ほどで到着します。
栃木市に観光に来て、「徒歩ではお店まで少し遠いな…。」と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、栃木市観光では必ずといっていいほどルートに組み込まれる、この街並み。
この風景を望むことが出来る、『蔵の街遊歩道』や『蔵の街遊覧船乗り場』からは、徒歩5分ほどで到着します。
市内観光のついでに佐野ラーメンを食べに行くのにぴったりです。これだけで栃木を満喫することができますよ。
駐車場
店舗前に駐車場が用意されていますが、こちらは3台分のスペースしかありません。
しかしながら、店舗から100メートル離れた場所に第二駐車場も用意されていますのでご安心ください。
〔青竹手打ち拉麺 あさみ〕店内
木の造りの店内。明るい印象で、ひとりでも入りやすい雰囲気です。
席はカウンターに5席、テーブル2卓、お座敷が3卓の用意がありました。
お子様連れやベビーカーでの来店はもちろんのこと、足が不自由な方の来店もしやすいです。
〔青竹手打ち拉麺 あさみ〕メニュー
メニューはシンプル。
店名のついたあさみラーメンは通常のラーメンに味玉がトッピング、チャーシューも多めに乗っています。
共栄ラーメンと同じく佐野ラーメンでは珍しい味噌ラーメンがあるのが特徴的ですね。
今回は塩あさみラーメン(￥970)と、餃子5個(￥400)を注文しました。
塩あさみラーメン
塩あさみラーメン ￥970
澄み切ったスープに艶やかな味玉が光ります。
具材が、いわゆる中華そばのようなシンプルなもので構成されているのも佐野ラーメンの特徴です。
麺はしっかり弾力のあるところと、そうでないところがあり、これもまた手打ちならではのアイデンティティ。のど越しがいいのでスルスルと入っていきます。
ところで、なんで塩ラーメンなの？と思ったことでしょう。
私は共栄ラーメンの塩ラーメンが子供のころから大好きなのです。醤油より塩派。
だから共栄ラーメンと、あさみの塩ラーメンを食べ比べてみたかったのです。
ここのスープも見た目の澄み切った色からは想像も出来ないようなしっかりとした濃さがあり、ふくよかな味わいです。
口に入れた瞬間は澄んでいる…！と思うのですが、後から深い味わいが追いかけてきます。
塩ラーメンでは珍しくガツンと濃度のあるスープを楽しむことが出来ます。
スープを口に運ぶレンゲが止まらなくなる…。
チャ－シューは豚の脂の甘味が感じられます。トロトロ感がたまりません。
味がそこまでキツくつけられていないので、濃い目の動物系のスープと相性が良く何枚でもいけてしまいそう。
チャーシュー麺やテイクアウトのチャーシューが人気な理由がよくわかります。
あさみラーメン
向かい側で祖母がすすっているのが醤油味のあさみラーメンです。
こちらは黄金色のスープが特徴的。
塩とは違い、口に入れた瞬間から動物ベースの濃厚な味わいが口の中に広がります。
こちらも美味しいので、ぜひ醤油と塩の食べ比べをしてみてください！
餃子
餃子5個 ￥400
香ばしい焼き色がつけられたパリっとした餃子です。
皮は中厚手で食べ応えあり。
中は佐野ラーメン店特有の、野菜がみっちり入った野菜餃子になっています。
シャキシャキのキャベツが甘くてあっさりしているので、本当にいくらでも食べられてしまいそう。
餡にしっかり下味がついているので、調味料なしで食べてみるのもオススメです。
餃子は3個入りのものも注文できるので、お腹に合わせてどうぞ！
〔青竹手打ち拉麺 あさみ〕店舗詳細
住所：〒328-0045 栃木県栃木市湊町4-14
営業時間：昼 11:00～14:30 / 夜 17:30～20:00 ※麺とスープが無くなり次第終了
定休日：水曜 / 月曜と火曜の夜の部
佐野市内まで行かずとも、県内でもトップクラスの佐野ラーメンが栃木市内で食べられるなんて最高です。
観光ついでに、ふらっと立ち寄ることができるのがまたいいですね。
ぜひ蔵の街散策の腹ごしらえに〔青竹手打ち拉麺 あさみ〕のラーメンを堪能してみてください！
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日も素敵な一日になりますように。
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